この記事のまとめ
- ・エフェクターボードは「置き方」より先に配線の取り回しを決めると失敗しにくい
- ・電源は1台にまとめられるならまとめた方が、対バンでの転換時間が短くなる
- ・よく踏むペダルは手前、あまり切り替えないペダルは奥という配置が基本
- ・パッチケーブルの長さはギリギリより少し余裕を持たせた方が抜き差しでの断線に強い
- ・組んだら本番前に必ず一度、実際の電源環境で通しで鳴らして確認する
エフェクターを1台ずつ買い足していくうちに、床に配線がごちゃごちゃと 広がって、対バンの転換時間に繋ぎ直すだけで時間を食う—— 自分もエフェクターが4台を超えたあたりでこの状態になり、 ボードにまとめることにしました。この記事では、実際にボードを組んだときに 気をつけたポイントと、組み方の基本の考え方をまとめます。
ボードを組む前に決めておくこと
信号の流れを紙に書き出す
いきなりペダルを並べ始めると、後から「このケーブルの長さが足りない」 「電源が届かない」といったやり直しが発生しがちです。 先に「ギター→どのペダル→どのペダル→アンプ」という信号の流れを紙に書き出し、 それに合わせてボード上の配置を決めると手戻りが減ります。
電源の取り方を先に決める
ペダルが増えるほど、電池駆動から専用パワーサプライ(1台の電源から 複数系統に分配するアダプター)に切り替えるメリットが大きくなります。 自分のボードも最初は電池で組んでいましたが、対バンの転換中に 電池切れに気づいて焦った経験があり、それ以降はパワーサプライに変えました。 電源を先に決めておくと、ケーブルの取り回しもその分だけシンプルになります。
配置の基本の考え方
| 配置 | 考え方 |
|---|---|
| よく踏むペダル | 手前・端に置いて、演奏中でも足元を見ずに踏みやすくする |
| 曲中に踏み替えないペダル | 奥や隅に置いてスペースを節約する |
| チューナー | 信号チェーンの一番最初(ギター側)に置くのが基本 |
| 空間系(ディレイ・リバーブ) | 最後段(アンプ側)に近い位置に置くことが多い |
配置に絶対の正解はありませんが、「踏む頻度」と「信号の流れ」の 2軸で考えると迷いにくいです。特に本番中は暗い照明の中で足元を見ずに 踏むこともあるため、よく使うペダルほど間隔を空けて配置しておくと 踏み間違いを減らせます。
配線でつまずきやすいポイント
パッチケーブルの長さ
ペダル同士を繋ぐ短いケーブル(パッチケーブル)は、ぴったりの長さで 揃えるとボード上はすっきりしますが、抜き差しを繰り返すうちに プラグの根元に負担がかかって断線しやすくなります。 自分は一度、本番直前に自作の短すぎるパッチケーブルが断線して 音が出なくなったことがあり、それ以降は少し余裕のある長さで統一しています。
ボードへの固定
面ファスナー(マジックテープ)でペダルを固定する場合、粘着力が弱いと 持ち運び中にペダルがずれて配線に負担がかかります。特に対バンで 搬入・搬出を繰り返す場合はボードごと運ぶことが多いため、 しっかり圧着できるタイプの面ファスナーを使うと安心です。
組んだ後に必ず確認すること
ボードが完成したら、練習スタジオの電源環境で一度通しで音を出して 確認します。特にパワーサプライを使っている場合、ペダルの組み合わせによっては 「ジー」というノイズが乗ることがあり、これはシールドのノイズ原因と切り分け方で紹介した電源まわりのノイズと同じ原因のことが多いです。 本番のライブハウスで初めて音を出して気づくと対処する時間がないため、 必ず事前に確認しておきましょう。
よくある疑問
ボードは高いものを買った方がいいですか?
持ち運ぶ機会が多いなら、ある程度頑丈なケース付きのボードの方が 結果的に長く使えます。ただし最初の1台は、今使っているペダルの 個数がしっかり収まるサイズかどうかを優先して選ぶ方が失敗しにくいです。 後からペダルが増えることを見越して、少し余裕のあるサイズを選ぶ人も多いです。
電源はどこまでまとめるべきですか?
電流を多く消費するデジタル系のペダル(マルチエフェクターなど)は 他のペダルと電源を共有すると電力不足でノイズが出ることがあります。 パワーサプライを選ぶ際は、繋ぐ予定のペダルの消費電流の合計を確認し、 余裕を持った容量のものを選ぶと安心です。
ボードを組んだら音は必ず良くなりますか?
ボード化そのものは音質を上げるものではなく、あくまで転換時間の短縮や トラブルの減少が主なメリットです。ただし配線がすっきりすることで 接触不良によるノイズが減り、結果として安定した音が出しやすくなる面はあります。
まとめ
エフェクターボードは、信号の流れと電源を先に決めてから配置を考えると 手戻りが少なく組めます。組んだ後は必ず一度通しで確認し、 本番で初めてトラブルに気づくことがないようにしましょう。 繋ぐ順番そのものについてはエフェクターを繋ぐ順番の基本もあわせて参考にしてください。